第33回里美案山子祭り2020
茨城県常陸太田市旧里美村で例年開催されている案山子祭りに行った。
2020年は新型コロナウイルス肺炎が蔓延し、多くのイベントが中止となった。
このイベントもどうなることか心配したが、予定どおり開催された。
見上げたものである。その熱意、大いに評価したい。
それでも入場時には検温、消毒したり、アプリをインストールするか、連絡先を記入したり等の制限を受ける。
毎年出店されている屋台も出ていない。寂しいが、時世が時世なので止むを得ない。
それでも結構見に来ている。

土下座と言ったら「半村直樹」! 今年最大のヒットアニメ「鬼滅の刃」 2021年の干支は「牛」

相変わらず、鋭い視点で選んだテーマの作品が多い。発想に感心する。
2020年は話題として新型コロナウイルス肺炎の騒動関係がどうしても避けられない。
予想通り、このテーマの作品が多い。妖怪アマビエとか、志村けんも・・。

大賞の「ドラゴン」 2020年はコロナ一色の年だった。 コロナはシムケンを奪った。 いたねえ。このオッサン。
コロナに吹っ飛んだけど。
大坂なおみ 祝復活!

そうか、シムケン、もういないのだ。
悲しい案山子だ。
逃亡者ゴーンなんか題材として鋭い!新型コロナウイルスに吹き飛ばされ、もう、陳腐化した話題になってしまったが。
ベイルートも吹っ飛んだけど。一緒に・・・。

土下座案山子とか、復活した大坂なおみとか、鬼滅の刃とかも。
どことなく寂しく感じる晩秋の日だが、見ている間は楽しい時間だった。

第32回 里美案山子祭り2019
第32回目の里美かかし祭りに行った。
今年は台風に伴う水害で多くのイベントが中止になった。
この里美地区も若干ではあるが床上浸水などの被害を受けた住宅があったが、比較的被害は少ないようだった。
このため、このイベントもどうなるかと思ったが幸い開催が実現した。

おそらく台風の従来時期が開催時期の少し前であり、作品の製作がかなり進んでおり最終段階に近いこともあったのかもしれない。
このイベント、その年の話題の主を作品にしていることが多い。
さて、誰を?どんな出来事を作品にするのか?製作者のセンス、発想が楽しみの一つである。
相変わらず、多くの手間をかけたと思われる作品も多い。

訪れたのが平日だったので人も少ない。
寂しい感じもするが作品をじっくり見れるのがいい。
今年の作品の対象、東京オリンピックのマスコット、ミライトワ、りんごちゃん、はやぶさ2、令和・・・。

2020年は東京オリンピックの年、そのマスコット、ミライトワ ラグビーWC 日本は大活躍だった。
2019年ブレイク りんごちゃん、2020は? はやぶさ2 2020年秋、無事帰還して欲しいものだ。

定番の「トトロもの」が今年はない。ネタが尽きたか?
それじゃ「ラピュタもの」をリスエストしたいものだが・・女空賊「ドーラ」なんてどう?
幼稚園児の作品なんか、見ているとどこか和む。

第31回 里美案山子祭り2018
2018.11.18、さとみ案山子祭りに行った。
過疎化が進んだ地区である。地区には年寄りばかり、若者は高校を卒業すれば、ほとんど出て行ってしまうという。
農業、林業以外、働く場所も少ない。
この祭りはその過疎化の歯止めと観光面での集客を狙った企画として31年前から始まったという。
始めはちょぼちょぼ、地味に始まったが、ユニークな作品展示が知られるようになり、段々盛況となり、見事な作品も多く展示され、客も多くなった。
5年くらい前がピークだったような気がする。

鍋足山のトトロ。毎年、違ったトトロが出品される。 シャンシャン 福にひっかけた「フクロウ」力作である。

で、今年は?
はっきり言って、陰りが出ている。
そこそこ人は来ているが、昨年より全体のポテンシャルは低下している感じである。
ピークとなる日曜日に行ったのだが、昨年より出店は少なく、展示作品も減った感じ。
それに大作が少ない。
作品がこじんまりした感じを受ける。

大坂なおみさん ひよっこ、みね子さん。 はやぶさ2

これらの作品を製作するのはかなりのマンパワーが必要とされるだろう。
そのマンパワー自体が確保できないのだろう。
過疎化の進展が、こんなところにも出てきているのだろう。
それでも、時世の話題をテーマとした力作が出品されている。
今年の話題としては、大坂なおみさん、パシュート、はやぶさ2号とりゅうぐう、シャンシャン・・来年のエト、いのしし、常連のトトロ。
この地も舞台の一つ「ひよっこ」

常磐ハワイアンセンター グランプリのいのしし

さすがグランプリの「いのしし」は大作であり、製作にかなりの手間がかかったのだろう。

第30回 里美かかし祭り2017(11.19)
茨城のチベット、常陸太田市北部の旧里美村、ここで開催されている「かかし祭り」に行った。
ここは過疎の村、小中学校は統合されて現在、小学校と中学校が合体した1校のみ。
高校はすでに廃校。

それでも平地部の水田は耕作が放棄された所は少なく地元民ががんばっていることが実感される。
しかし、人口の減少は止まらず、いつまで美田が見れるかどうか?



←稀勢の里?でしょう。

そんな過疎に対する防止策として始められたかかし祭り、2017年で30回目だそうである。
始めは地味にやっていたようだが、ここ10回は口コミで評判が広がりかなりの人が来る。
ほとんどは地元民ではないのではないかと思われる。
ここにこんなに若い人はいない!


↑ととろ物は定番、この猫バスもかなりの労力がかかっている。

なかなか特徴をとらえてますねえ。

店も多く出店されている。でもけんちん蕎麦は不味かった。
かなりの労作が展示されるが、これらを製作するのに多くの時間がかかったことが想像される。
職場や学校、地区、元々、人が少ないためかなりの負荷になっているのではないかと思われる。
おそらくコミュニュティの団結力を養うのも目的だろうか。

現地のキャラや「ととろ」ものは定番であり、来年の干支も定番の一つ、そのため「犬」がいくつか。
それからその年の時流もの。稀勢の里、陸上の桐生、将棋の藤井4段・・。
政治家ものも。さすがに不倫議員ものや「違うだろ!このハゲ」はなかったが。
でも雀を脅すかかし本来の役目ならこっちの方が強力だろう。
音声機能を持たせ実った田んぼの中で「違うだろ!このハゲ」を連呼したかかしがあったら雀も逃げるだろう。
秋の青空の下でこういうイベントも楽しいが、以前より少しづつ展示作品は減少しているような感じである。
大作も出店も減っているような感じがする。
じわりじわり過疎の影響が出てきているのだろうか。

第29回 里美かかし祭り2016
2016.10.29〜12.3の期間、第29回、里美かかし祭りが開催されていた。
福島方面に向かう途中、立ち寄った。

地域内はもちろんであるが、かなり遠くからも客が来る。
イベント、出店などもやっており、休日などは駐車するのにも苦労する。

今は常陸太田市に吸収合併されている会場の旧里美村が、過疎対策の一環として始めたイベントであるが、もう29回になる。
完全に定着している。
以前から凝った作品が多いが、今年も相変わらず凝ったものが多い。
こんな作品を作るのにいったいどれほどの人工と時間がかかるのだろう。

それを無駄なエネルギーと言う人もいるだろうが、それも一理はあるといえばそれまでだが、その熱意は敬意を払うに値する。
作品制作はチームワーク、団結のための重要なきっかけでもあるのは間違いないだろう。
しかし、年々、作品が高度化していることもあるのか、この地の過疎化が進んでいることもあるのか、作品数は以前より少なめである。

例年参加してきたが、今年は製作を断念したチームもあるようである。
やはり、作るのがいかに大変なのかが伺える。
作品は毎年、次年の干支やその年の時勢を捉えたものが中心となる。
来年の干支は「鳥」、「鳥」をテーマにした作品が出品されているがかなり凝ったものである。

これはどれくらいの時間をかけて作ったものだろうか。

時勢をテーマにしたものには「真田丸」、「両さん」など。
「トトロ」は永遠のアイドルである。毎年、登場している。

素材にはこの地に豊富にある藁を使ったものが多いが、かかしは藁で作るだけのものではない。
流木で作ったもの等もあり、素材にも変化が見られる。

第27回 里美かかし祭り2014

2014年11月15日、袋田滝に行った帰りに立ち寄った。
この祭りは茨城県北部、福島県に境を接する旧里美村(現、常陸太田市と合併)で、村興しの一環として、20年ほど前から秋に開催されている。
この旧里美村は南流する久慈川の支流、里川に沿った南北に細長い谷状の過疎の村である。
この谷を南に行けば常陸太田市、北に向かえば福島県棚倉に行くことができる。

会場にはたくさんの創作かかしが並んでいる。
例年、時勢の話題をテーマにしたものが多い。
皆さん、ユニークな発想をしているものだ。
職場や学校、クラスなどで作って出品し、出来を競う。
かなりの時間と労力をかけた力作が多いのに驚く。
会場には出店が並び、特産品や食べ物を売っている。
のどかな農村の秋の風景。・・ではあるが日没前の今の時期、風も冷たい。
じっくり見るなんてとても無理。

始めは地味にやっていたようだが、年々盛況となり、最近はとりわけ凝ったものが多くなってきている。

その年の世相を繁栄したキャラが案山子になる。
さて2014年は?
目だったのは、定番のキャラ、意外にも猫バスだった。
乗れるのが素晴らしい。子供たちには大人気。
写真撮影を想定している。(猫バスは2017年も出品されていたが、それとは違うものであった。)

錦織圭 あけみちゃん 2015年の干支、羊 ネバール君に似ているけど アナ雪のオラフ?


第25回 「里美かかし祭」2012
2012年の第25回「里美かかし祭」に行きました・・・って、言うか立ち寄りました。
この祭り、回数のとおり25年前の昭和末期、過疎の村の村興しとして始めたという。

始めは地味にやっていたようだが、年々盛況となり、最近はとりわけ凝ったものが多くなってきている。
その年の世相を繁栄したキャラが案山子になる。
今年は「平清盛」「吉田沙保里さん」などが登場している。
素朴ですが、いいです。


茨城新聞記事 2012年10月26日(金) 個性的作品勢ぞろい、あすから「かかし祭」 常陸太田・里美

『常陸太田市里美地区の秋を彩る第25回「里美かかし祭」が27日、同市大中町の里美ふれあい館イベント広場で開幕する。11月24日まで。
今回の搬入点数は一般の部66点、学生の部27点。昨年より30点ほど増えた。

来年のえと「巳(み)(へび)」を主題にした作品が目を引くほか、個性豊かなかかしが勢ぞろいした。
審査対象外の友好かかしなどを含めて計101点が展示される。

一般の部は、かかしグランプリに阡縁(せんえん)会(鈴木敏一代表、大菅町)の「ワイルドだぜ!!里美の清盛」、ミニかかしグランプリに吉村誠さん(折橋町)の「ヘビ使いの名匠」が選ばれた。
学生の部は、旅立ちと新たな船出をテーマにした市立賀美小6年生による「賀美小海ぞく団」がかかしグランプリを受賞。』

里美案山子祭り2008&2010
茨城県北部、福島県に境を接する旧里美村(現、常陸太田市と合併)で、村興しの一環として、20年ほど前から秋にかかし祭りが開催されている。
ここは南北に細長い谷状の過疎の村である。
たくさんの創作かかしが並んでいる。
時勢の話題をテーマにしたものが多い。
皆さん、ユニークな発想をしているものだ。
職場や学校、クラスなどで作って出品し、出来を競う。
かなりの時間と労力をかけた力作が多いのに驚く。
会場には出店が並び、特産品や食べ物を売っている。
のどかな農村の秋の風景。

写真は2008年の作品集。
この年の総理大臣は麻生さん、NHK大河ドラマの主人公は篤姫。それらこの年の代表的な人物の案山子が作られている。
ドラミちゃんや黄門さん、ピカチューなどは年に関係なく登場する。

2010年(右と下)は、今年の話題、「竜馬」「ゲゲゲの鬼太郎」「はやぶさ」などの時勢をテーマにした力作が。

「ポケモン」などは相変わらずに人気である。
天気は良かったけど、出品作品、出店は2年前より少なく、人出もそれほど多いような感じでもない。
総じて2年前より少し寂しい感じ、やっぱりここにも不況の影が現れているのだろうか。